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消えた鶏モモ肉の謎

ミントは実家で飼っているダックスフントの女の子だ。甘えん坊でおそらく自分を犬だとは思っていない。

ある日いつものように仕事帰りにスーパーで買い物をしてきた母。
車からスーパーの袋をおろして玄関におくとすぐ、電話がなった。
5分くらいして電話を切った母は玄関におきっぱなしにした袋を取りにいき、買ってきた商品を冷蔵庫につめはじめる。

母『あら?母さん、4パック1000円で鳥モモ肉買ってきたと思ったけど、ここには3パックしかない。間違えて3パックで買っちゃったかな。まぁ、いっか!』

いつもながら適当な母はレシートを確認することもなくそのまま一人で納得し、何事もなかったかのように夕飯を作り始める。

そしてその夜事件は起きた。

当時実家に帰省していた私はミントのケージの置いてあるリビングに布団をしいて寝ていた。電気を消してしばらくして、うとうととしだした私の耳に変な音が聞こえてくる。

ーピチャ ピチャ ピチャ

??なんだこの音・・・??

ーピチャ ピチャ ピチャ

・・・・ミント、生理でも始まったのかな。おまたなめてそうじしてんのかな?

ーピチャ ピチャ ピチャ

・・・うーん。なんかいつもよりうるさいな。にしてもおかしいな。ミントが自分からケージに入って寝るなんて。

私が一緒の部屋で寝だしてからというもの、ミントがケージで寝るということは一度もなかった。それでも一応何かあったときに彼女が安心していられる場所としてケージに毛布を被せ、ドアをあけっぱなしの状態で部屋の隅に置いていた。その中に、今夜はミントが自分で入っている。

私『ミントー。大丈夫ー!?』

いつもと違う彼女の行動に少し心配になった私は、体を起こしてミントのケージに声をかける。

その瞬間、ミントがケージの中からものすごい早さで飛び出し少し開いたスライドドアの間からキッチンへとすり抜けていった。
その異常な行動がさらに気になり心配になった私はすぐにミントを追いかけキッチンへ。

私『ミントー。どしたー?おいでー。大丈夫??』

6人がけのテーブルの向こう側で椅子の陰にたたずむミント。おかしい。いつもなら名前をよんだらすぐによってくるのに。

そのとき暗闇の中、私はミントが口に何かをくわえていることに気がついた。

なんじゃ・・・?ありゃ・・・?

とりあえず電気をつける私。その目に飛び込んできたミントの姿に愕然とする。

そう。あれはまさに夕方母が探していた鶏もも肉ではないか!!母はおっちょこちょいなんかではなかった!母はちゃんと4パック買っていたんだ!!

私『こらー!!ミント!!!!』

その後数分間の格闘の末、無事に鶏モモ肉を奪還することに成功。
うなだれるミント。

にしても・・・ミントが行動できる範囲は玄関、キッチン、リビングのみ。夕方以降私はほぼずっとミントと同じ部屋にいた。どこに隠していたんだろうか・・・

リビングの電気をつけ部屋の中を捜索し始めてすぐにその答えが見つかった。

ソファーの後ろで鶏モモ肉と表示の入ったパックと引き裂かれたラップフィルムを発見したのだ!

おそらくこういうことだろう。

買い物から帰ってすぐに電話にでた母。もちろん玄関からキッチン、リビングへの扉は開けっ放し。ミント、キッチンから玄関に出たところで床に置かれた買い物袋を発見。中にはなんと鶏モモ肉パックが。ミント、パックを加え電話に対応中の母の後ろをすり抜け、誰に見つかることもなくソファーの後ろへ。盗品を隠すことに成功。その後家族の団らんに何気ない顔をして参加。私が電気を消した後ソファーの後ろから獲得した肉をこっそり取り出しケージへと持ち込み犯行にいたる・・・

次の日家族に昨夜の出来事を報告。
爆笑をかっさらったのは言うまでもない。

そんなミントも今では14歳。ソファーの端っこで体を丸めた彼女にあの夜に見た活発さはない。今度あうときは奮発して高めの鶏肉の缶詰でもお土産に持っていこうと思う。

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